あの日から、4年と27日が過ぎた。
今、俺は、西の海岸のある町に猫と二人で住んでいる。
海に辿り着いた日。
海は青かった。空が青かったから。
波の音と仕草の心地良さ。
毎日、俺は海へ足を運び、ついに、上空からの水が海に降り注ぐのを見た。
遠くは、晴れ渡っていた。
その頃、いつも餌をあげていたこいつが俺を見つけると横に座るようになっていた。
紫・藍・青・緑・黄・橙・赤色の天に架かる橋を見た時は、あの日から4年と150日
が過ぎていた。
「お前は約束に守られているんだよな?」
俺は、そう言うと猫を抱き上げ、その日から、こいつとの共同生活が始まった。
次の日から、俺は、海へ行くことを止め、街へ出て仕事を探すことにした。
アーチャのことが心配ではあったが、
アーチャにもこの虹を見せたかったが、
もう少し、この街に居よう。
ここで生きてみよう。
過去作は、こちらに遺します。https://note.com/ofjt27